メンタルTips #1「不快な感情とのつきあい方」

ある日のことです。
朝、目が覚めて天井を眺めながら、自分の中に不安で重く沈んだような気持ちがあるのに気づきました。
仕事のこと?家族のこと?なにか原因があっただろうか。
その瞬間からどきどきして、急に頭が忙しく働きはじめます。

不快な感情とのつきあい方①
【身体を感じる】

僕はそんな時、すぐに身体の感覚に意識を向けます。
頭、首、体、手、足。
自分の身体を少しずつ確かめていくように、全身に注意を向けていきます。
すると、喉のあたりに詰まるような感覚と、みぞおちと胸、お腹のあたりに何ともいえない違和感がありました。

「嫌だな~、この感覚どこかへ行ってほしいな」という自分の声が浮かぶけれど、そのまま息を吸ったり吐いたりしながら、喉・胸・お腹の違和感に注意を向けます。
すると何でだか分からないけれど、不安な気持ちの奥に、悲しさや怒りの感情が湧いてきました。

不快な感情とのつきあい方②
【自分の中の感情の小人を「よしよし」する】

そこで、「悲しいんだね」「怒っているんだね」と自分自身に声をかけるようにしながら、自分の感情を味わいます。
まるで自分の中に泣いている小人や怒っている小人(=自分自身)がいて、その子たちを抱きしめてよしよしとしてあげているような感じです。

数十秒、1分、2分…
呼吸をつづけながら、身体の感覚と、感情を感じ続けます。
次第にさっきの「嫌だな~」という感じがあまり気にならなくなってきます。

さらに、不思議と「ありがとう」という感覚が湧いてきました。
僕のなかで「私のために悲しんだり、怒ったりしてくれている」自分がいる、という感じです。
気がつくと、全身にじんじんとした温かな感覚がひろがっていました。
手、足、胸、お腹、顔の筋肉からも、温かい感覚がじわじわ感じられます。

不快な感情とのつきあい方③
【自分自身に愛や慈しみ(コンパッション)を向ける】

そこで、両腕で自分のからだを抱きしめるように抱え、あたたかな感覚をより一層味わいました。
胸のなかから自分自身に対する感謝や、自分自身を大事に思う気持ち、慈しむ感じが溢れていました。
数分間のあいだ、たっぷりとその感覚を味わって、いつもの朝の支度を始めました。

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僕は普段生活する中で、しばしば、自分の中に不快な感情が湧いているのを感じる瞬間があります。
不快な感情の理由がはっきりしている時もあれば、はっきりしない時もあります。


はっきりした原因があればそれを避けたり解消するのももちろん必要なことですが、実際にはなかなか逃れられない、解消できないことが原因だったり、そもそも何が原因なのかよくわからないことだってあるなぁと思います。


けれど、ついつい原因をあれこれ探そうとしたり、どうにもならないことをぐるぐると頭で考えたり、不快な感情を抑え込んでなかったことにしようとする自分がいて、以前はとても辛く苦しく感じていました。


ぐるぐる考えても、感情を抑え込もうとしても、結局上手くいかず、「こんなことでずっと思い悩む自分がいけない」と自分を責めたり、「あのことさえ無ければいいのに」と誰かの何かを責め続けてしまっていたからです。

けれど特に人間関係の中では、実は原因を決めつけてしまったり、自分や誰かを責めたりすることが、問題を長引かせたり、より大きくしてしまうことって良くあるなぁと思います。

僕はこれまで、さまざまな方からメンタルケアの方法を教わり、いまは自分に合ったやり方で、不快な感情と付き合っています。


今回ご紹介した【身体を感じる】【感情の小人を「よしよし」する】【自分自身に愛や慈しみ(コンパッション)を向ける】もそうしたやり方の一つです。おかげで、どうにもならないと感じる逆境でも、何とかなるという体験を積み重ねています。
何かのご参考になったら幸いです。

★★★今回の内容をもっと深掘りしたい方のための個人的なおすすめ本の紹介★★★
『モリー先生との火曜日』

ミッチ・アルボム(著),別宮貞徳(訳),NHK出版,2004
難病のALSに侵された恩師モリー先生と著者との「人生の意味」をテーマにした対話の本。つらく不快でどうにもならない感情との付き合い方が具体的に書いてあります。
『感情解放ワークブック 自分の気持ちを抱きしめる』

KOU(著),デザインエッグ,2014
自分の感情とのつきあい方の例がワークブック形式でわかりやすく書いてあります。
『ストーリーでわかる!他人に振り回されない心理学』

オズとも子(著),大和出版,2019
自分の心の声との付き合い方が分かりやすく書かれています。物語仕立てで読める「アリスとテレスの物語」(メタブレーン,2022)もおすすめです。
『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』

マーシャル・B・ローゼンバーグ (著), 安納 献 (監修), 小川 敏子 (翻訳).日本経済新聞出版.2018
自分の考えや感情、その奥にどんな心の声があるのかを振り返り表現する具体的な方法が書いてあります。
『苦労を希望にかえる当事者研究~理念編~』

べてるしあわせ研究所(監修) 他
当事者研究には、自分の中にある、どうにも扱いにくくて困ってしまうような反応と付き合っていくための工夫や知恵、ヒントが沢山つまっています。

その他、『マインドフルネス』『セルフコンパッション』に関連する書籍もおすすめです。

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