11/16 工藤由佳さん『愛着トラウマからの回復』講演会

人とのつながりに傷つき、生きづらさを抱える人たちに、どんなふうに寄り添えばよいのでしょうか。
2024年3月、金剛出版から『愛着トラウマケアガイド』が出版されました。
今回は著者である工藤由佳さんをお招きし、愛着トラウマを紐解きながら、このテーマを皆様と考えたいと思います。
<会の詳細>
【日時】2025年11月16日(日) 13:00~15:00
【会場】オンライン(zoom)
【参加費】COMHCa会員 1000円 COMHCa非会員 2000円
【定員】80名
【申し込み】https://20251116.peatix.com

【スケジュール】
13:00~13:05 はじめの言葉
13:05〜14:35 講演(参加者に質問やコメントをしてもらいながら進めていきます)
14:35〜14:55 質疑応答
14:55〜15:00 終わりの言葉
<ゆかさんからメッセージ>
幼少期に自分の心を大事にされてこなかった人々は、自分が考えたこと、感じたことに自信が持てるでしょうか?そのような人々が、人間関係を回避したり、誰かに頼りすぎたりしてしまうのは、ごく自然な現象とも言えます。そのような方々との心理療法は、時に信頼関係を築くこと自体が難しい場合があります。
筆者が開発したSecure Bondingは、そのような方々を支援者が”信じる”ことによって、その人たちの信じる力を育むアプローチです。支援者は、たとえクライエントの話が偏っているように感じても、そう感じるのは、支援者自身がまだ知らない部分があるのではといった謙虚な姿勢を持ってクライエントの内面を探求します。また、クライエントの行動に問題があるように感じても、クライエント自身も、そんな行動をしていることに、痛みを感じているかもしれないといった優しい眼差しを持って接します。
幼少期に自分の心を大事にされてこなかった人々に必要なのは、その人の味方となり、他者からひどく扱われたときには、断固としてその人の尊厳を守る存在です。今回は、愛着トラウマケアガイドに書いた内容だけでなく、それをさらに発展させた内容についてもお話ししたいと思います。
<講師プロフィール>
工藤 由佳
2008年福島県立医科大学卒業、2017年慶應義塾大学医学部博士課程修了。
2012年アメリカハーバード大学附属マックリーンホスピタルに留学。うつ病や強迫性障害に対する認知行動療法や当事者活動を学ぶ。帰国後は、心理療法の臨床や研究に従事し、自信と他者への信頼を回復するための心理的アプローチ「Secure Bonding」を開発。その内容を洗練させるため、2022年にイギリスUniversity College LondonのPeter Fonagy教授の元に留学。2024年3月に金剛出版より「愛着トラウマケアガイド 共感と承認を超えて」を出版(https://www.kongoshuppan.co.jp/book/b641020.html)
イギリスでは、“パーソナル・メディスン”の認定講師として活動し、薬物療法に頼りすぎず、症状への本人なりの対処法を身につける重要性を痛感した。現在は、かなり重度の状態であっても、強制入院せずに、地域で当事者を支える仕組みを構築することを目指して活動している。
